基本的にダイエットで食べてはいけない食べ物はないけど、食べだすと止まらなくなったり、また食べたいという渇望感を起こすような食べ物があるなぁというのは、中毒になるように作られてる食べ物や脳の仕組み上そうなってしまうことがあるということを認識してからです。
「食べてはいけない」物はないけど、「食べると中毒性がでる」物を知ることはとても大切だなと思います。
中毒に落ちってしまう脳の仕組み
人は飢餓の時代を長い間生きてきたそうです。
10万年くらいを、木の実や根菜を集めて、動物や魚を狩って暮らしてきてるのだそう。
加工食品やファストフードが始まって、食べ物に困らない飽食の時代はここ100年くらい。
私たちの心や脳の仕組みは狩猟採集時代のまま。
食べられるときに食べておかないと飢餓を乗り越えられなかった時代のままというわけです。
だから、体にたくさんエネルギーとなるような、蓄えられるような食べ物に対して、私たちの脳は報酬「ご褒美」としてインプットされています。そして、たとえお腹が空いていなくても食べてエネルギーとして蓄えておくようにインプットされています。
体のエネルギー充足と脳の「報酬」がイコールでも問題なかった時代はよかったかもしれませんが、現代の飽食の時代では、報酬の仕組みは大きな健康被害をもたらすことになっています。肥満のパンデミックは、現代ゆえの大きな課題だそう。
好きなモノを好きなだけ食べていたら、あっという間にカロリーオーバーを繰り返し、肥満となり生活習慣病を引き起こします。
正常な食欲を実感して「食べる」という行為そのものを大切にすること、
そして「おいしい」と実感しながら食事をすることが非常に重要である。
「報酬」としての食が満たされないと、それをエネルギー(カロリー)で満たそうとして、カロリーオーバーになりがちだ。
つまり、おいしいものを「おいしい」と実感しながら食べることが重要なのだ。
中毒になってしまう食べ物たち
中毒性が高い食べ物の代表は、過度に加工された食べ物たちです。(甘いお菓子や、しょっぱいポテトチップスなどのスナック類、菓子パンなど)
特に代表なものが3つ。
砂糖
特に白砂糖は、ほぼ100%糖質という極めて特殊な成分だといいます。
自然界にはありえない栄養素の構成だそうで、100%糖質のその効果は、コカインの8倍の依存性があると言われるほど。
糖質制限ダイエットなのどでよく聞く血糖値を爆上げする、すごい成分。
血糖値スパイクとは
血糖値がぐんとあがると、セロトニンやドーパミンといった脳内物質が分泌されてハイな気分になる。
ハイな気分を至福点と言う。
血糖値が急激に上がると膵臓から大量のインスリンというホルモンを放出する。そして急激に血糖値が下がるとハイな気分から一転、イライラしたり、吐き気や眠気がおきたりと不快な症状があらわれ、またハイになりたいと血糖値を上げる糖質が欲しくなる糖質中毒に陥る。
人の至福点は計算し尽くされ商品が設計されている。
血糖値の急激な変動は、糖質中毒を呼ぶだけではなく、日々の仕事のパフォーマンスも著しく低下させる
砂糖の効果を知るドキュメンタリー映画があります。
映画なのである程度脚色はあるのかなとは思いつつ、色々と参考になるので一見の価値ありでした。
2ヶ月間1日40杯の砂糖を摂取することで起こる身体と心の変化を実験したドキュメンタリーになっています。
お菓子やジャンクフードを摂取する実験でしたが、以前と同じカロリーなのにどんどん内臓脂肪と体重が増えていってました。
このドキュメンタリー映画では企業の考えつくされた至福点や砂糖が脳を介して起こす精神的影響についても描かれています。
普段のスタメン食からは、はずしたい。
小麦粉
パンやパスタなどに含まれているグルテンというタンパク質の成分が注目されています。お麩もグルテンでできています。
グルテンは粘り気をださせるタンパク質の成分(パンやパスタのもちもち感はこれです)ですが、これが腸内にくっつくことで、腸内環境を悪化させることから悪者扱いされています。
以外と知られていませんが、腸は自立して動くことから第二の脳とも呼ばれ免疫システムの中枢を担い、幸せホルモンと呼ばれるセロトンを作り出し、栄養を吸収して便として排出する重要なポジションです。
そのため、腸内環境が悪化すると、栄養がうまく吸収できず肌荒れなどが起きるばかりでなく、メンタルも影響をうけ、免疫力が低下して体の調子が悪くなるなど、いいことが1つもありません。
食のバリエーションや楽しみを失うのは人生の楽しみを奪われたような気にもなりますが、グルテンで不調が起きる人は一定数いるのは事実のようなので、なんか調子悪いわーって人は一度、パン食やパスタをやめてみて(3週間ほどで効果がでるそうです)様子をみるのも自分の体質を知るいい機会になるかもしれません。食事で病気になったり体調を崩していては本末転倒。
脂質+α
良質な脂質は脂肪燃焼を促すことで有名ですが、(魚の脂、アマニ油、えごま油など)これが大量生産のために調理された油は避けた方がよいとされています。(中毒性を増す上に体にもよくない)
たとえば、コンビニ横にあるホットスナック(ショートニングと呼ばれ油によって揚げられていることがほとんどで、ショートニングにはトランス脂肪酸が多く含まれている)や、ポテトチップなどのお菓子類もそう。
ポテトチップスは、袋をあけると最後まで食べちゃう悪魔の食べ物だと思う。
脂オンリーよりも脂と塩(ポテトチップス)など+αになっているものの方が中毒性がますなというのは、体感としてもあります。
食体験
人それぞれによって中毒になりやすい(ハマってします)食べ物があるようです。それは単に人間の脳の進化によるものだけでなく、情動と呼ばれる、育った環境や食事経験の記憶に大きくかかわっているものだそう。
食べる行為は情動と深く結びついています。
そして、この情動こそが快楽性の食欲を生み出す源なのです。
どのような食べ物を美味しいと思うかについては、個人の過去の経験によって決まるところがあります。
このため、情動や快楽性の食欲を生み出す上で、過去の食事経験の「記憶」はとても重要になります。
まとめ
食べ過ぎてしまうのは、意志が弱いからではなく、中毒になってしまってる食べ物だからかも。食べなくてすむような選択ができるようにする。(買わない、見ない)